組合学習会「違反12件、市立病院に是正勧告 小田原労基署」

神奈川新聞より1/30() 6:43配信

 

神奈川県小田原市は29日、市立病院で労働基準法違反や労働安全衛生法違反が12件あり、小田原労働基準監督署から是正勧告を受けた、と発表した。医療技術部門での宿日直勤務の実態が通常勤務に該当するとして、薬剤師や技師32人に対し、時間外勤務手当と宿日直手当との差額分を支給するなど改善する。
 市病院管理局経営管理課によると、薬剤、放射線、病理診断・臨床検査の3科では通常勤務後、午後5時15分から翌午前8時半まで、宿日直勤務を実施。だが、特に救命救急センターを開設した2009年以降、調剤や検査など厚生労働省が定める宿日直勤務の基準を超える多忙さになったと考えられるという。
 昨年5月23日に同労基署による立ち入り調査を受け、同30日付で勧告を受けた。市は15、16年度で計約3950万円を支給するため、17年度補正予算案に計上、市議会3月定例会に提出する。
 そのほか、病理診断・臨床検査科に有機溶剤作業主任者と特定化学物質作業主任者を選任していなかったり、雇用期間のある臨時職員と労働契約を締結する際、更新の基準に関する事項を書面で明示していなかったりしたという。